石川県に転入する以前から知っていたのは
金沢カレーぐらいだったのかどうか、記憶を失っているので正確には言えませんが、
金沢〇〇という名前の付いたものがあちこちに溢れかえりすぎて氾濫している街とは知りませんでした。

全国のシェア98%を誇る金箔を使ったものならまだ納得がいく・・・というか、
それなら金箔〇〇という名称のほうがシンプルな印象を持ちます。

金箔以外の産業を石川県外の人々に向けて
『すべて知ってもらう必要などないのでは？』と思うのは間違いでしょうか？

金沢〇〇などの名称を使った商品を多く出す石川県の人々が
逆に他の都道府県にどれだけ関心があるのか、ある意味とても気になります。
仮に金沢〇〇という商品が石川県民向けに発信した商品であるとすれば、
外(＝他の都道府県)からの視点などは気にしなくても良いとは思いますが・・・。

たとえば、
食べ物なら「美味しい」などといった前提条件のもとに名物となるのが通常の過程と思われるのですが、
金沢では金沢〇〇といった名前が先行して美味しさなど条件が後回しになっているように見えます。
金沢〇〇といった名称からは商品やサービスの状態を知ることは不可能でしょうし、
産地ばかりを気にしすぎた宣伝や、金沢を商品名に使っているものの宣伝を見るのは
転居から1年足らずの私でさえもうお腹いっぱい状態、うんざりしています。
全国的に金沢という名称をどこまで求められているのか？といえば、
実はたいして求められていないと思います。

もし、金沢〇〇といった名称を使い続けることに違和感を持たない方がいるのだとすれば、
金沢周辺や石川県以外の地域のことをあまり知らないという理由があるのかもしれません。
個人的には
金沢〇〇といった名称をつけることで、
せっかくの商品や料理など、素敵なものや美味しいものなどが台無しになっていると感じています。
昔からある金沢の料理で治部煮がありますが、
これをわざわざ『金沢治部煮』や『百万石治部煮』とは言いませんよね？
笹寿司も『金沢笹寿司』『加賀笹寿司』などとも言いませんよね？
金沢が観光地として成立しているのはよくわかります。
ただ、なんでもかんでも『金沢』とつけることは
かえって商品やサービスを安っぽく見せてしまうのは気のせいではないでしょう。

「商品の頭文字に『金沢』を付けたら売れますよ！」
このようなことを提案した企画者、プロデューサーなどがいるとすれば
どれだけ価値観を理解していないのだろうか？と疑問に思いました。
『金沢〇〇にはうんざり』という意見があることや
それが他の都道府県からは嘲笑されるネタであることに誰が早く気付くのでしょうね？