小曽根真×オーケストラアンサンブル金沢 を観に行ってきました。
金沢駅前にある石川県立音楽堂のコンサートホールで開催されました
小曽根真×オーケストラアンサンブル金沢 を観に行ってきました。
他の会場でのコンサートと異なり、石川県立音楽堂で開催されるコンサートのメリットは
小さなことですが発券手数料やシステム手数料のようなものが加算されない
純粋な鑑賞代金のみでコンサートを楽しめることです。
海外のコンサートのようにチケット代金に対するパーセンテージ(割合)で手数料が決められる仕組みなら納得できますが、
日本国内のコンサートの多くは一定の手数料が決まっていることが多く、
どのような料金の座席でも同じ手数料を支払うことはナンセンスだと日頃から思っています。
特に音楽を学ぶ学生など、お金が無いけれど本物の演奏を聴いて学習する人々にとって手数料というものは本当に厄介なものです。
この手数料が石川県立音楽堂の公式サイトで申し込みをし、会場1Fのチケットボックスで受け取る事により無料となるのが素晴らしい仕組みだと思います。
さて、小曽根真さんといえば、
昨年コロナ禍において毎日フェイスブックで夜9時からご自宅を会場としたオンラインコンサートを開いた事でも知られています。
本来ならばチケットを購入し、ライブハウスやホールに足を運ぶべきピアニストであるのに
フェイスブックでの毎晩開催されたコンサート(Welcome to our living room)ではリクエストに応えたり、
お誕生日の方を祝ったりと53日間にわたってご夫婦で続けられました。
音楽の演奏は上手に越したことはありませんが、結果的に人柄で決まるものだとも思います。
また、過去には小曽根ファミリーコンサートと呼ばれるお父様の小曽根実さんとお仲間の方々によるコンサートにも足を運んだことがありますが、
小曽根真さんのお父様、弟さんの小曽根啓(ひろし)さんとの競演がとても楽しかった思い出もあります。
そしてご自身のトリオ(小曽根さん、ジェームス・ジーナス、クラレンス・ペン)が2017年に10年ぶりにビルボードライブ大阪でライブを行った際にも聴きに行き、そこからさらに10年前に開かれたライブにも来店したことをメンバーであるクラレンス・ペンとサイン会でお喋りさせてもらったこともありました。
同じく2017年に大阪いずみホールでのゲイリー・バートンとのライブでは
いずみホールが設けているユースシート(学生招待枠)を利用し、私の生徒を何名か引率したこともありました。
まぁ、色々と書きましたが、
KISS-FM KOBEのOzmic Notesを高校時代に聴いてから徐々にファンになった・・・わけです。
というか、
私、8月にブルーノート東京とコットンクラブからのオンライン配信によるライブを2本、
9月に小曽根さんと上原ひろみさんのコンサートを名古屋で見たばかりでした(笑)
今回のコンサートで今年4回目の鑑賞です。
・・・と、長い前置きはさておき(シャレでは無い)。
珍しくオーケストラとの競演、しかもモーツァルト。
数年前に小曽根さんとChick Coreaがオーケストラと演奏したモーツァルトのナンバーは
先日テレビでアーカイブとして見たばかり。
だけど、今回のプログラムとはまた別の曲。
前勉強なんてしないで来場してしまった・・・。
チケットホルダーが3枚あります。
今回分、次回分、次々回分の3公演分です。
これは音楽堂からのご配慮で本当にありがたかったです。
というのも、
少なくとも3公演分をこの日に受け取るつもりで準備していたからです。
コロナ禍ではこのようにあらかじめ演目の書かれたプログラムを配布されるケースが多くなったと思います。
あの曲って・・・?といった事がこれでなくなるのですから本当に便利です。
さて、コンサートの内容ですが、素晴らしかったです(語彙力ゼロ)。
オーケストラアンサンブル金沢の、特に弦楽器の音が素敵でした。
とても難しいと思われるppp(ピアニッシシモ)もしくはpppp(ピアニッシシシモ)から立ち上がる
フェードインの仕方とかは本当に細く美しく集中して耳を澄ましながら聴くしかなく、
フレーズの終わり方の音の響きの残し方なども含めて本当に秀逸な演奏であったように思います。
小曽根さんの日本初演の協奏曲は
一見不協和音と思わしき音の組み合わせなど独特でありながらも
きちんと小曽根ワールドが詰まっていたり複雑でしたが興味深い音楽だと感じました。
とはいえ、難しかった・・・。
最後のモーツァルトの『ジュノム』は本当に楽しかったです。
18世紀の音楽は、いわゆる貴族のお抱え演奏家の作品であるわけですが、
今回のコンサートの演奏はその概念がガラリと崩される印象でした。
小曽根さんからは「モーツァルトが生きていればジャズなんて古い音楽ではなくヒップホップとかやっていたのではないか」といった言葉がありました。
実際に今回の演奏を聴いた私が持つ印象は、
ヨーロッパからアメリカ大陸に場所を変え、ジョージ・ガーシュウィンやディズニー音楽などの影響を受けて
よりゴージャスに18世紀の音楽をリメイクしたものが演奏されているように聴こえて楽しかったです。
・・・と、長くなりましたが、個人的な感想でした。
平日開催は普通に働いている方々には来場が厳しいかもしれませんが、
日本初演を見られる貴重な機会や日常的にジャズピアニストを見られるような地域ではないこと、
金沢はジャズストリートやいしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭(旧 ラ・フォル・ジュルネ)を開催するような土地柄なのですから
今回はチケット争奪戦になるくらいにもっと来場者がいても良かったのではないかと思いました。
(地方はチケット入手が簡単!を払拭させたい。)
次はいつ伺えるのかわかりませんが、
また小曽根さんのライブなどにも足を運びたいと思います。
小曽根真×オーケストラアンサンブル金沢 を観に行ってきました。
他の会場でのコンサートと異なり、石川県立音楽堂で開催されるコンサートのメリットは
小さなことですが発券手数料やシステム手数料のようなものが加算されない
純粋な鑑賞代金のみでコンサートを楽しめることです。
海外のコンサートのようにチケット代金に対するパーセンテージ(割合)で手数料が決められる仕組みなら納得できますが、
日本国内のコンサートの多くは一定の手数料が決まっていることが多く、
どのような料金の座席でも同じ手数料を支払うことはナンセンスだと日頃から思っています。
特に音楽を学ぶ学生など、お金が無いけれど本物の演奏を聴いて学習する人々にとって手数料というものは本当に厄介なものです。
この手数料が石川県立音楽堂の公式サイトで申し込みをし、会場1Fのチケットボックスで受け取る事により無料となるのが素晴らしい仕組みだと思います。
さて、小曽根真さんといえば、
昨年コロナ禍において毎日フェイスブックで夜9時からご自宅を会場としたオンラインコンサートを開いた事でも知られています。
本来ならばチケットを購入し、ライブハウスやホールに足を運ぶべきピアニストであるのに
フェイスブックでの毎晩開催されたコンサート(Welcome to our living room)ではリクエストに応えたり、
お誕生日の方を祝ったりと53日間にわたってご夫婦で続けられました。
音楽の演奏は上手に越したことはありませんが、結果的に人柄で決まるものだとも思います。
また、過去には小曽根ファミリーコンサートと呼ばれるお父様の小曽根実さんとお仲間の方々によるコンサートにも足を運んだことがありますが、
小曽根真さんのお父様、弟さんの小曽根啓(ひろし)さんとの競演がとても楽しかった思い出もあります。
そしてご自身のトリオ(小曽根さん、ジェームス・ジーナス、クラレンス・ペン)が2017年に10年ぶりにビルボードライブ大阪でライブを行った際にも聴きに行き、そこからさらに10年前に開かれたライブにも来店したことをメンバーであるクラレンス・ペンとサイン会でお喋りさせてもらったこともありました。
同じく2017年に大阪いずみホールでのゲイリー・バートンとのライブでは
いずみホールが設けているユースシート(学生招待枠)を利用し、私の生徒を何名か引率したこともありました。
まぁ、色々と書きましたが、
KISS-FM KOBEのOzmic Notesを高校時代に聴いてから徐々にファンになった・・・わけです。
というか、
私、8月にブルーノート東京とコットンクラブからのオンライン配信によるライブを2本、
9月に小曽根さんと上原ひろみさんのコンサートを名古屋で見たばかりでした(笑)
今回のコンサートで今年4回目の鑑賞です。
・・・と、長い前置きはさておき(シャレでは無い)。
珍しくオーケストラとの競演、しかもモーツァルト。
数年前に小曽根さんとChick Coreaがオーケストラと演奏したモーツァルトのナンバーは
先日テレビでアーカイブとして見たばかり。
だけど、今回のプログラムとはまた別の曲。
前勉強なんてしないで来場してしまった・・・。
チケットホルダーが3枚あります。
今回分、次回分、次々回分の3公演分です。
これは音楽堂からのご配慮で本当にありがたかったです。
というのも、
少なくとも3公演分をこの日に受け取るつもりで準備していたからです。
コロナ禍ではこのようにあらかじめ演目の書かれたプログラムを配布されるケースが多くなったと思います。
あの曲って・・・?といった事がこれでなくなるのですから本当に便利です。
さて、コンサートの内容ですが、素晴らしかったです(語彙力ゼロ)。
オーケストラアンサンブル金沢の、特に弦楽器の音が素敵でした。
とても難しいと思われるppp(ピアニッシシモ)もしくはpppp(ピアニッシシシモ)から立ち上がる
フェードインの仕方とかは本当に細く美しく集中して耳を澄ましながら聴くしかなく、
フレーズの終わり方の音の響きの残し方なども含めて本当に秀逸な演奏であったように思います。
小曽根さんの日本初演の協奏曲は
一見不協和音と思わしき音の組み合わせなど独特でありながらも
きちんと小曽根ワールドが詰まっていたり複雑でしたが興味深い音楽だと感じました。
とはいえ、難しかった・・・。
最後のモーツァルトの『ジュノム』は本当に楽しかったです。
18世紀の音楽は、いわゆる貴族のお抱え演奏家の作品であるわけですが、
今回のコンサートの演奏はその概念がガラリと崩される印象でした。
小曽根さんからは「モーツァルトが生きていればジャズなんて古い音楽ではなくヒップホップとかやっていたのではないか」といった言葉がありました。
実際に今回の演奏を聴いた私が持つ印象は、
ヨーロッパからアメリカ大陸に場所を変え、ジョージ・ガーシュウィンやディズニー音楽などの影響を受けて
よりゴージャスに18世紀の音楽をリメイクしたものが演奏されているように聴こえて楽しかったです。
・・・と、長くなりましたが、個人的な感想でした。
平日開催は普通に働いている方々には来場が厳しいかもしれませんが、
日本初演を見られる貴重な機会や日常的にジャズピアニストを見られるような地域ではないこと、
金沢はジャズストリートやいしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭(旧 ラ・フォル・ジュルネ)を開催するような土地柄なのですから
今回はチケット争奪戦になるくらいにもっと来場者がいても良かったのではないかと思いました。
(地方はチケット入手が簡単!を払拭させたい。)
次はいつ伺えるのかわかりませんが、
また小曽根さんのライブなどにも足を運びたいと思います。